───解放しろ、全てを。

盗まれたiPhoneを取り返した話

みなさんは、スマホをなくす予定はありますか?

なくす予定がある方に朗報です

もしかすると、あなたがなくす予定のスマホは探し出すことができるかもしれません

 

もしくは、この記事を見ているということは現在進行形でなくしているのかもしれません

さぞ落ち着かないことでしょう

 

クレカ使われたらどうしよう。2段階認証バックアップ取ってないどうしよう。パスワード間違えられまくって「24488046分後にやり直してください」になってたらどうしよう。

 

iPhoneは使用できません 24488046分後にやり直してください

先月の僕も、まさしくあなたと同じ状況でした

なくしたと気づいた時には、スマホを落としたのか、盗まれたのかも判断がつきませんでした

しかし、当時ナルコスを視聴していた僕は捜査能力が飛躍的に向上していたため、捜査の過程で「盗まれた」ということが分かり、さらに犯人に「メッセージ」を送ることに成功しました

その結果、無事スマホを取り返すことができたのです

ありがとうナルコス。

ありがとうハビエル・ペーニャ。

 

Netflixでナルコスを見る  

 

ということで当時を振り返り、僕がコロンビアの麻薬王を追い詰めた経緯を綴っていこうと思います

※ちなみにiPhoneでの方法ですので、それ以外のスマホで再現できるかは不明です

シーズン1

第1話「切手」

───俺は急いでいた。

 

今の時刻は午後16時57分。目的地までに停留所はあと2つもある。

10秒おきに気にしていた時間は、スマホと一緒に膝の上に放り投げた。今から時間を気にしたってどうせ結果は変わらない。もう天に任せよう。

乗っているバスがは郵便局に到着するのは、営業が終わる5分前だった。

まあ1、2分なら遅れても間に合うだろう。

バスは4分遅れていた。

 

「俺の人生みてえだな」

 

無意味に外を眺めながら、呟いた言葉にもまた意味はなかった。

それはちょうど、道路沿いに並んだいちょう・・・・の葉から雨垂れが零れるのと同じように。

口から溢れたその言葉に意味なんてない。ずっと前から分かっていることだった。そう、ずっと前から───。

***

 

三年前に通っていた保育園のことを懐かしんでいる間に、目的の停留所はすぐそこまで来ていた。

スマホのホームボタンを押す。16時59分。まだ間に合う。

バスが止まるより前に席を立ったせいで、大きくふらついてしまった。

運転手はアナウンスで何か注意していたが、気にしてる余裕はない。

あと1分も経たないうちに、郵便局が閉まってしまう。

郵便局の場所は停留所からほんの10メートルのところだったのが救いだった。

バスを降りた瞬間に、俺は走った。郵便局に駆け込むと、窓口にいる事務員が全員、驚いたようにこちらを見ていた。

 

「切手はまだ買えますか」

 

「ごめんなさい、もう終わりなんです」

 

また俺は、無意味な日常を繰り返している。

次回予告「切手の代償」

なんとかコンビニで切手を手に入れた俺達は、一刻も早く連邦保安官のセルフに届けなければならなかった。しかしコンビニを出た瞬間、iPhoneを持っていたサラがいないことに気づいた。バッグウェルが人質として攫っていったのだ(サラだけに)。脳筋兄貴は使い物にならないし、スクレはマリクルースのところへ行っちまった。お前はちゃんと避妊してるか。残ったマホーンと共にアイフォーンとサラの行方を追い、なんとか居場所を突き止めることができた俺達だったが───

iPhoneの神機能「iPhoneを探す」

  • ▶︎停留所-郵便局間で落とした
     -まだ落ちてる
     -拾われた
  • ▶︎バスの中にある
  • ▶︎バスの中で発見され、持ち去られた

 

iPhoneは、なんと探すことができます

 

そう、iPhoneならね。

 

もちろん、朝起きた時に「昨日どこ置いたっけ…」とアナログに探すことを言ってるのではなく、朝起きた時に全裸で路上にぶっ倒れていた時にも、追剝ぎからあなたのiPhoneを取り返すために非常に役立ちます

つまり、どこにあるか全く検討がつかない場合にも探すことができるのです

 

そう、iPhoneならね

iPhoneを探す  

 

ただしiPhoneを探すには、事前になくす予定の端末に設定をしておく必要があります

iPhoneを探すの 設定  

 

そして上記のiCloudサイトでiPhoneを探すした僕は、衝撃の事実に気づきました。

 

「降りたバス停のちょい先にあるやんけ!」

 

そう、iPhoneを探すした結果、僕のiPhoneはバス停から50メートルもない場所に落ちていたのです。

ちなみにの地図は航空写真ですが、GoogleMapみたいな表示にすることもできます

 

スーパーイージーな結末を迎えた…かと思いきや、iPhoneくん、全然ない。

1時間近く探したけど、全然落ちてない

 

なんでや…地図ではあそこらへんだったやんけ…結構誤差でるんかな…

と思って一旦家に戻ってもう1度、iPhoneを探するワイ、衝撃の事実に気づく

そう、ホシは移動している

そして表示された場所はバス停からだいぶ距離があったので、バスを降りた時に落としたのを誰かが拾ったとも考えにくい

  • 停留所-郵便局間で落とした
     -まだ落ちてる
     -拾われた
  • ▶︎バスの中にある
  • ▶︎バスの中で発見され、持ち去られた

さっきバス停のちょい先にあったのは、iPhoneを乗せたバスが走っていただけだったんすね

 

誰かに拾われていたなら警察に届けてくれるのを祈るのみですが、バスの中にあるならやれることはまだあります

細心の注意を払いながら、バス会社に電話するワイ

しかし、4回くらいやりとりしましたがiPhoneは見つかりません

不穏な記事を見ちゃったりもしましたが、バスの車内に無いとなると乗客の誰かが持ち去った可能性が高いです

【お詫び】当社元社員による遺失物の着服について|東急電鉄からのお知らせ|東急電鉄
バス会社の運行管理者が忘れ物の横領をしてます。 - 運行管理者が忘れ物を乗務... - Yahoo!知恵袋

 

やばそ〜〜〜〜〜今どこにあるかな〜〜〜ともう1度iPhoneを探すてみると、さっきの位置から移動してないiPhoneくん

よく見てみると、その位置はバスのルートにはならなさそうな細い道沿いの、民家を指していました

Googleマップで見てみるとマジで民家でワロタ

 

つまりバスの中にはもう無く、ヤバ人の手の中にあるということ

  • 停留所-郵便局間で落とした
     -まだ落ちてる
     -拾われた
  • バスの中にある
  • ▶︎バスの中で発見され、持ち去られた

不穏な記事のおかげで「運転手による横領」という新たな可能性も考慮に入れンゴ

 

なぜヤバ人か

iPhoneが車外に出るには、「人が持ち出した」もしくは「自然に、または誰かに放り出された」しかありません

まともな人は持ち出さずに運転手に預けますね。普通

なので、「放り出された」という特殊な状況でない限り、ヤバ人の手によって持ち出されたと言えます

 

どっちにしろバスの中にはもうありませんが、バス会社には

「まだバス車内にあるっぽいです…はい…明日の朝に一斉点検?あ…じゃあその後また連絡しますね……一応警察にも…こちらでできることはないか聞いてみますね……」

 

と言ってまだ車内に残っている線は一応残しておきます(すまん)

 

 

無駄にあがきながら、盗まれた方向で対策を考えました

「iPhoneを探す」の神機能「メッセージを表示する」

車内に無いなら乗客の誰か(もしくは運転手)が悪意を持って持ち去った線が濃厚です

ヤフオク行きになる前に一刻も早く手を打たなければワイの2段階認証が吹っ飛ぶ……

 

いろいろガチャガチャやっていると、「iPhoneを探す」ページに「iPhoneの画面にメッセージを表示する」機能があることに気づきました

連絡先電話番号とメッセージを表示することができるのです

ちょっと考えて、返してくれるように訴求力の高い文章を入力しました

iPhoneを探す「メッセージ機能」

それ以上もうできることはないと思い、疲れたので寝ました

バスの点検と犯人の動きを待つだけの存在

最終話

 

───俺は急いでいた。

 

今の時刻はおそらく16時40分頃。バスを降りたまでは良かったが、スマホがないので場所が分からない。時間も分からない。圧倒的現代人

通行人に聞けばいいと思っていたが、その通行人が全くいないのである。僕だけしかいない街かな

 

ちなみに同じ作者による「菜々子さん的日常」シリーズは健全な男の子には是非おすすめしたい作品だ

雪の多い道東を舞台に、菜々子さんを愛する読者のために奮闘する男子高校生の活躍を描くちょっとえっちな作

 

***

 

走りながら人を探していると、前をおばあちゃんが歩いていた。

神はいた。女神か。

 

警戒されないように、俺は5メートルくらい距離をとって話しかけた。

女神というより治療の神 ディアン・ケトという感じだった。

 

ディアン・ケト氏、なんと案内までしてくれるという。

ちなみに今の時刻を聞くと、16時50分だった。

一応時間は気にしてくれていたが、ディアン・ケトの足取りがおぼつかないのが心配だ。

この人気の無い地域をヨボヨボのディアン・ケト1人で大丈夫かという心配と、ディアン・ケトの歩行スピードで時間に間に合うのかという2重の心配である。

 

***

 

ディアン・ケトを見送った後、俺は警察署まで走った。

こんな場所に来ることなんて滅多にないが、割と奥まで入れてしまうので、ついつい超えちゃいけないラインを探しに行きたくなる(ならない)

湾岸署に入り込んだ領収書泥棒の気分になりきるのをせいぜいにしておこう。

 

とにかく遺失物の取扱窓口を探した。窓口は通路の一番奥。

早歩きで怪しまれてないかなんてことを無意味に気にしながら、廊下を突っ切った。

いつだってそうだった。くだらない、意味の無いことを繰り返している。

俺の行動と、結果がそこにあるだけなのに。

 

「スマホ、ありますか」

 

でもその日だけは───

 

「スマホ、ありますよ」

 

無意味なんかじゃないと思えた。

おわり

無事盗まれたiPhoneを取り返すことに成功しました

メッセージを表示したことで「家を知られている」というプレッシャーを与えて「持ち主の元に戻らないと面倒なことになりそう」と思わせられたんかな〜〜〜

 

まあ相手が世紀末ヤバ人だったら通用しないかもしれませんし、下手に刺激するメッセージを送ると大切なiPhoneが破壊されるかもしれません

1つの事例として、iPhoneをなくす予定の方、現在なくされている方の参考になればと思います

 

誰か「iPhone100台わざとなくしてみた」やってみて何台返ってくるか検証してみてほしい

iPhoneの電源が切れてもなんか追跡できるやつ入れといて、最終的にどこに流れていくのかも追ってこうぜ

 

おわり