映画『ペンギン・ハイウェイ』を見たので感想を書きました
僕は森見登美彦(原作のアニメ)が好きです。
森見登美彦が好きで森見登美彦の作品を見てるとかではなく、見た作品でたまたま好きになったのが森見登美彦だったっていう好きです。
だから全部見てるってわけじゃないんですよね(と思ったら全部見てたわ。)
小説も読みたいんだけど、140字を超える文が読めねえ…誰か助けてくれ…
特に有頂天家族 が好きで、主人公の下鴨矢三郎の不遜な語り口がめちゃくちゃ好き。(弁天様 / CV.能登麻美子が全アニメの中で一番好き)
ペンギンハイウェイの主人公「アオヤマくん」も小学生にして可愛げ無い生意気な態度でいて、ヒロインや彼のお母さんからは呆れられたりもします。
しかし煩わしいと思われているわけではない。
生意気であるが、不躾ではないのだ。
魅力的なキャラクター
アオヤマくん(CV.北香那)
"僕は大変頭が良く、しかも努力をおこたらずに勉強するのである。
だから、将来はきっと偉い人間になるだろう。
計算してみると、僕が大人になるまで3888日もかかる。
頭が良く、毎日努力を怠らず勉強するので、大人になったときにどれほど偉くなっているか、見当もつかない。
結婚を申し込んでくる女の人もいるだろう。だけど結婚してあげるわけにはいかない。
僕にはもう、心に決めている女の人がいるのである。"
こんな感じで映画が始まった。
こんな感じだが、決して 今までの森見登美彦作品の主人公達のように捻くれているわけではない。
アオヤマくんはとっても素直。
「おっぱい見てたでしょ」というお姉さんの問いに「見ていましたが見ていません」と答えるくらいに素直。「おっぱい見てたでしょ」って言われてェエエエエエエ
「おっぱいは好きだしお姉さんには確かにおっぱいは存在している」というくらいには素直。
もう冒頭のこの時点で「見てよかった」と確信したよね。いいキャラしてるぜ…アオヤマくん…
歯科医院のお姉さん(CV.蒼井優)
そんな彼の「心に決めている女の人」、それは歯科医院のお姉さんです。
謎の多い女の人というのはいつの世も魅力的に映りますが、その喋り方も、彼女の魅力を増しています。
アオヤマくんもそうだけど、現実世界でお姉さんのような喋り方をする人はまずいないし、かと言って「アニメだから許される喋り方」というわけでも無い。
口語と文語の中間のような感じ。それに"お姉さん要素"を足した感じ。
いや許されてるのかもしれないけど、少なくとも他のキャラだと僕は鼻についちゃうんだよな。
蒼井優の演技が"イケてる"のもあると思うけど、さりげなくて、良い。低い声が、良い…。いい…お姉さん……いい…。お姉さんの顔…遺伝子…うれしさ…最高…。
それと、勘の良い方はお気づきかもしれませんが、このお姉さんはおっぱいが大きいです。
1回、1回でいい。あの、「ペンギンハイウェイに飛び乗るシーン」を無限ループさせてくれ(1回?)
頼む…あのシーンのgif画像をくれ…頼む……おpp
ハマモトさん(CV.潘めぐみ)
ハマモトさんがかわいい。
顔の造形はそうでも無いけど(オイ)、なんとういうか、表情?が豊かなんですよね。(物語中ではクラスのマドンナポジです)
笑ったり、怒ったり、悲しんだり、作中で最も感情豊かなキャラクターだと思います。
今思えば、物語を転がしてったのはハマモトさんだったりするんじゃないかな。
中心にいるのは間違いなくアオヤマくんとお姉さんの二人なんだけど、いろんな人と二人を繋げて、動かして、ってやってたのはハマモトさんなんかなあと思う。
こういうの考えるきっかけになったりするから、やっぱりブログ書くの楽しいね。
お父さん(CV.西島秀俊)
ここであえてチョイ役のお父さんをチョイス。チョイだけに。
アオヤマくんのお父さん、確かに出演時間は短いですが、子供との向き合い方が神ってるんだよな。
アオヤマくんが子供らしく無い大人びているのも、このお父さんのおかげなんだと思います。
小学生だからといってアオヤマくんのことを子供扱いせず、一人の人間として見ていて、それでいてきちんと教育する。
"子供みたいな大人"を作り出さない(?)良いお父さんだと思います。
他にも、ウチダくん(CV.釘宮理恵)や、アオヤマくんのお母さん(CV.能登麻美子)が登場したりします。
えぇ、ウチダくん(CV.釘宮理恵)や、アオヤマくんのお母さん(CV.能登麻美子)です。
あらすじ
「街に現れたペンギンの謎を解きつつお姉さんの謎も解きつつハマモトさんと一緒に別の謎を解きつつお姉さんが弱ってしまってハマモトさんがブチギレる」というストーリーです。
もっと知りたい人は公式サイトへ
怒りそうになったら、おっぱいのことを考えるといいよ。
"そうすると心がたいへん平和になるんだ"
───アオヤマくん
教訓である。
なるほどアオヤマくんが常に冷静なのはこれか。
是非参考にしていただきたい。
怒りは一時的な支配でしかなく、またそれは質が悪くおおよそ負の連鎖しか生まないのである。
おわり
やっぱ森見登美彦のアニメ好きですね。"面白い"というより、 "好き"だな。
独特の語り口の二人と、それが生み出すアオヤマくんとお姉さんの空気感。
映画を見終わった感想も、「面白かったー!」というより「よかったー!!!!!!」という感じだった。
架空の少年時代に戻りたくなるような、そんな作品でした。
ペンギン・ハイウェイ | |
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監督 | 石田祐康 |
脚本 | 上田誠 |
原作 | 森見登美彦 『ペンギン・ハイウェイ』 |
出演者 | 北香那 |
蒼井優 | |
釘宮理恵 | |
潘めぐみ | |
西島秀俊 | |
竹中直人 | |
音楽 | 阿部海太郎 |
主題歌 | 宇多田ヒカル 「Good Night」 |
制作会社 | スタジオコロリド |
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